■2003年中部ダートトライアル選手権第1戦 TAKE'Sスーパートライアル 参戦記

 参考までに・・・コースの概略はこんな感じ

勝ってしまった・・・
まさかこんなに早く勝てるとは・・・

 2003年中部ダートトライアル選手権第一戦がうちからは遠く離れた伊豆モビリティパークで行われた。今年の中部地区戦は全9戦。伊豆モビリティパークはそのうち2戦。上位に絡むのならば伊豆で少しぐらいポイントが欲しいところではあった。

 2003年シーズンに向けてN車両化をシーズンオフの間に進めた。クロスミッションを下ろし、ファイナルを落としたノーマルミッションを載せ、その他重量化を推進。昨年不満のあった足回りも諸事情により手に入れたTEINへ。クルマは恐らく問題ないだろうレベルにはしたつもりだった。

 比較的作業が順調に進んだので、今年は絶対に開幕前に練習に行こうと思っていた。昨年は車両製作が遅れて行けなかったし、その前は半分お休みだったし、その前はボディの修復が間に合わなかった・・・

 昨年の第一戦の伊豆モビリティパークは散々な結果だった。ので、開幕ダッシュを決めるために伊豆へ練習会に行けないかな〜、と考えていたところにJMRC静岡主催の練習会があるのを知って参加したのだった。ヘルメットとグローブを忘れるという失態を演じてしまったものの、午前4本、午後3本。セミウエット〜ドライの路面でそこそこ走ることができて、ドライタイヤも試してみたり、足回りのセッティングも試してみたりと、それなりのことはできた。

 そして、その2週後、田んぼ状態の山室山へ練習に行き、開幕を迎えるばかりとなった。

■伊豆モビリティへ。
 土曜日昼に家を出て、まずオートスポーツアレンジさんへ向かう。2月に伊豆に練習に行ったときにカーステのヘッドユニットが死亡してしまったので、それを直したのだが、さらにフロントにスピーカーを追加することにしたのと、車重を計測してもらうためだった。そんなこんなであ〜だこ〜だしていたら17時を回ってしまった。往きは極力下道で移動する予定なので、とりあえず出発。名古屋高速を使って名古屋市を縦断。国道23号へ出る。国道1号へ入りこのまま1号線を東上の予定。

 浜名バイパスを下りた辺りで西尾先生からメール。ご一緒しませんか〜、とのことなので、ご飯一緒に食べて移動することに。西尾先生は掛川でパチスロで時間をつぶしているとか・・・何やってるんだろう?と普通に思った。

 掛川城前で待ち合わせ、ライトアップされていて恐らく実際以上にキレイに見える。写真でも撮っとけばよかったな。合流後、西尾先生オススメのお店にハンバーグを食べに。これはなかなか美味かった!

 ゆっくり食べていたら22時半になってしまったので、出発。伊豆モビリティパークには恐らく1時ぐらいに到着だろう。

 順調に1号線のバイパスを東上、沼津を抜け三島へ。三島で朝食仕入れて寝つき酒買ってガソリンを買い足してそのままコースへ上った。

 キャンプ場脇の駐車場に車を入れて、西尾先生達とちょっとおしゃべりしながらビールを飲む。1本目。何やら限定のワンウエイ瓶のキリンのビール。2本目。キリンの新発泡酒「生黒」。今晩はこれで終わり。昨年呑みすぎて次の日もずっと酒臭かったらしい(みんながみんなクサイというので・・・)ので節制しました。明日の勝利のために「エビス」を残して。負けたら自棄酒だけど(^-^;

■朝。
 6時50分に目覚ましをかけておいたが、その少し前に目が覚めた。西尾先生と共にパドックのほうへ向かうと結構パドック車イッパイ。みんな早起きなのね〜。フリーパドックだったので出入り口付近に陣取る。タイヤが6本平積みになっている私のミラージュを見て、みんな口々に「夜逃げか!」とか言う。これでも随分コンパクトに収まるようになったのになぁ・・・

 とりあえず荷物を全部下ろして、受付前にタイヤ交換ぐらいはできないかと思っていたが、できなかった。ゼッケンが12番なので出来るだけ早く準備しないと、また出走前にバタバタしてしまうからなぁ。そうでなくてもバタバタしがちなのに。

 受付行ってトイレ寄って戻ってゼッケン貼ろうとしていたら朝車検に回ってきたので、ゼッケン貼りをスペシャルサービス員に任せてボンネット内のテーピングを急いでやる。何もしてなかったのだな。で、無事朝車検終了ということで、タイヤを2本交換しただけでとりあえずコースへ向かう。慣熟歩行だ。

 今日のコースはスタートして大外をぐるーっと回って下りてターンしてターンして上って大外をぐるーっと回って下りてスラロームして島を360度回ってターンしてゴール・・・といった感じ。とても覚えやすくていい感じ。

 基本的に路面の下は固いのだが、1本目はまだ砂利が多いので砂利用タイヤだな・・・と思いながら、結局ワイワイ喋りながらの慣熟歩行。何とか2周ちかく歩ききって、コースクローズド。慌ててパドックへ向かってタイヤ交換。準備OK!

■1本目。
 ドラミで竹平先生のなが〜い(笑)お話が終わって、競技に突入。ゼッケン12番。早い。N1クラスが6台なので、本当にすぐだ。レーシングスーツに着替えて、ショックの番手を確認、暖機運転はすでに済ましてあるミラージュに乗り込むみ、出走待ちの列へ。

 私の前ゼッケンは三重の西川君だ。昨年は私とどっこいどっこいの成績だった。「クルマ汚いな〜」「中は雑巾がけしたんすよ!」なんてバカ話をしながら全く緊張感のない出走待ち。今回N2クラスは12台の出走。下手打たなければポイントは確実に取れるよなぁ・・・でもできれば6位入賞ぐらいはしたいところだ・・・もしかしたら勝っちゃったりしないかなぁ・・・それは無理としても3位ぐらいには何とか入れないだろうか・・・というような事を考えながら、1台1台進行していくのを待っていた。

 そしてやってきた私の番。スタートフラッグが振られた。丁寧にスタート!若干右に曲がりながら上ってゆく。リアがアウトに引っ張られる・・・!砂利にアシを取られている様子。そういえばドラミで竹平さんがここで看板の鉄柱に当たるやつがいると言っていたな・・・そのまんまやんけ!と思いながら、ちょっとひるんでアクセル抜いて修正。結構な上りなのでダメージ大。

 その先、島をかすめて上のストレート。2速が吹けきって3速に入れようか、でもすぐにシフトダウンだよな、エーイ2速のままいってしまえ!とレブリミッター当てて走っていたら、十分3速でOKだった・・・しかし時既に遅し、そのままガードレールのあるゆるい左コーナーへ入り若干下る。ここから林間区間に入る。

 ちょっとダウン右に上りながらアップでフルターン。インもアウトも木。さっきのガードレールのコーナーからリズムが崩れていたのでメロメロでサイドを引くタイミングが悪く、なんだか変なターンになってしまった。その先下りながらハイッ!サイド!でもう一発、おっと木が寄ってくるわ〜と修正しながら下ってゆく。この区間はこないだの練習の時のほうが全然速かった・・・!

 そして先が開けて下の小さい島4つのターンセクション。下り坂の途中から徐々にステアし始め、微妙に姿勢を変えて出て行った(つもり)。最初のターン、練習のときには同じようなターンはオリャーッっと大ドリフトで進入だったが、そこはセコセコ風に進入(したつもり)。アクセルパーシャルでンモモモモと立ち上がってその先の少し鋭角ターンをサイドを引いて再び林道区間へ登ってゆく。

 ここは慣熟中に「たぶん1速じゃ吹けちゃうけど、2速だとたるいんだよね〜。」なんて話をしていたところ。ならば!と1速で引っ張りまくりじゃ〜と上り始めたはいいが、やっぱり2速か、と2速にしたらすぐに急なコーナー。そういえば「だからって、2速で上れた〜!って喜んでると、すぐここに来ちゃって1速なんだよな(笑)」って話してたその通りになってしまった!

 そしてその先もう一発フルターン。これが上りながらなので勢いつけて入ったら勢い付けすぎてちょっと大回り。オフィシャルの目線が気になりながらもエ〜イ!行ってしまえ!!

 そしてかるくダウン・アップして再びストレート。ストレートエンドは若干下りながらの気持ち逆バンクかな、そこをイン側の島をかすめて下りるのだが、若干の下りに入ったところでゆるくブレーキング、ちょっとごまかしながら島をかすめてその先左へ曲がってスラローム、ちょっとリズムが悪く後手後手に回る。

 すぐに島をぐるりと360度回って下へ降りて最後のターン。とりあえず普通に回ってゴール・・・

 かなり失敗した〜っ!って感じでパドックへ戻ってしゃべってると、どうやらN2クラス終わった時点で3番手らしい。お!意外といいじゃん。こりゃ2本目がんばるっぺ!って気分だった。

■昼。
 意外といいじゃん、とは思ったものの、トップは誰だと聞いてみたらナント西川君じゃんね!昨年のチャンピオン土屋選手やマコッチャン=山本選手、地元風折選手にやられてるんなら、ま〜しゃ〜ね〜、って感じだったけど、ナヌ!?西川君なの!?そりゃ〜納得いか〜ん!絶対に勝つ!!と路線変更。

 でもまぁタイム差はコンマ5秒ほど。失敗を考えたら挽回できるか!と思いながらも、とりあえず西川選手を口撃。プレッシャーを与えて自爆を誘発する作戦に出る(笑)。

 N4クラス北村選手のしびれる走りを見て(観客=ほとんどエントラントから「おぉ〜〜〜〜〜〜〜」って声が出た)Sクラス見て、Dが終わって昼の慣熟だ、ってころに雨がパラパラ・・・

 おいおい〜、雨かよ〜、そりゃ〜ね〜だろ!そうでなくても昼に水を撒くとか言ってるのに・・・とりあえず、慣熟歩行には傘を持って向かった。竹平さんがいたので、マコッチャンが「散水しないっすよね〜」と詰め寄ると、「雨降ってるからな〜。撒かないよ。撒くとしてもこの辺(ゴール前ストレート)とか少しだけだよ。」と言ってるので、とりあえずそれを信用。2本目タイムアップしないと困るからな。

 路面状況をさらっとチェックしただけで1周して慣熟終わり。雨も止んだしタイヤ交換。情報通コバキン氏が「風折はドライにしとっただよ」って言ってたので、とりあえずクルマを見に行くと確かにドライを履いている。よっしゃ、ドライに履き替えじゃ。というわけで、フロント2本ドライ、1本目にフロントに履いていたタイヤをリアに移してエア調整。2本目の準備はできた。

■2本目。
 いきなり1番ゼッケン熱い走りの鍛地選手がインを引っ掛けて転倒、ゴロンゴロンと転がりながら落ちてきた。あれま〜、と思っているうちにちょっとトイレに行きたくなったのでちょっと早いが出走待ちの列に近いところへクルマを持って行きトイレに寄る。
 並びながら、「ドライタイヤだから丁寧に!そして攻める!!」と思いながら、ふとショックの番手が気になってクルマから下りて確認してみると、右リアはほぼ最弱、他は普通、って感じになっていてびっくり!1本目走る前にちゃんと確認したのに・・・と、セッティングをちゃんと直して乗り込む。

 2本目はモーションJPEGカメラをダッシュボードの上にガムテで固定してきた。インカーカメラだ。本当はロールバーに固定するステーを作る予定だったのだが間に合わなかったのだ。そいつの電源を入れて、前走者西川君がスタートラインに着いた時点で撮影開始、シートベルトを締める。

 知り合いのオフィシャルと「緊張しとるて〜」となどと喋りつつ、窓を閉めて集中。「ラインを外さない。丁寧に。丁寧に。」

 そしてスタートフラッグが振られた。上りの右コーナー、1本目のようなことは無く無事に上りきり、島をかすめてストレートへの入り口、少しラインを外したような気もしたが、そのまま2速、吹けきって3速。ガードレール前、ちょっと減速しつつ2速に入れて曲がり林道区間へ。相変わらず何故かサイドターンのタイミングが合わないが、それなりに下りて微妙にステアしながら下のターンセクションへ出て、砂利に乗らないように、不必要に振らないように丁寧に進入(したつもり)。立ち上がりもトラクションを考えてアクセルワーク(したつもり)。そして再び林道区間へアプローチ。しっかり加速して2速、そしてココダ!と見切りをつけて1速にシフトダウン、サイドを引きながら登って林道区間最後のフルターン、今ひとつ・・・

 そして、ストレートに入り3速で加速、ストレートエンド、姿勢を乱さないようにダラ〜ッとブレーキング。島をかすめて下りてゆく。何となくごまかしたっぽいけど、ま、ヨシ。

 1本目失敗したスラロームも適度なリズムで通過、その先島をぐるりと回るセクション、ここが一番解った!タイヤの力。ものすごくグイグイ引っ張るのだ。絶妙なアングル(のつもり)でウヒョ〜ッと回って最後のターン、興奮してたせいか?1速に入れるのにガリッと言わせてしまったが、そのままゴール。

 窓を開けてタイムを聞いてみるが、タイムアップはしたようだが(みんなしてるしね)、順位がどうだかは解らなかった。とりあえず無事に終わったわ、とパドックへ戻ると西尾先生が拍手している。

 どうも失敗した記憶ばかりなので「ん〜」って感じだったが、止まってみると足が微妙に震えてる・・・これは攻めることができた時にでる症状だ・・・まぁ悪くなかったのかな、と思って、後は後半ゼッケンが走り終わるのを待つのみ。

 1台、また1台。後半ゼッケンはとにかく速いので過度な期待はせずに待つ。そこへ北村さんやってきて「気合はいっとたの〜」と褒められた。嬉しかった!!3位確定だね〜、なんてやってるうちに最後の1台。2002年中部A2チャンピオン土屋選手。ここらに負けたらもうしょうがない。実力です。

 そして固唾を呑んでゴールを待つ。「1分47秒・・・」ということは、唯一46秒台の私が優勝!?マジ???って感じ。勝ちたいとは思っていたけど本当に勝つとは・・・

■そして表彰式へ。
 ナンバー付車両の再車検って自分では初めてなので、ちょっと浮ついた足取りで再車検を無事終了。車両保管解除まであれだこれだとおしゃべり。買っておいた勝利の美酒もまさに勝利の美酒に!

 車両保管が解除され、N4クラスを見てからお片付け。成績がいいときは片付けも軽やかだ!

 そして表彰式。呼ばれました。私の名前。喜んでグラウンドコートを脱ぎ捨てたはいいが、どこに置いたか忘れる始末。そして念願の一番高い台の上に!

 商品・賞金を渡されて記念撮影、そしてマイクを渡された。ん〜、当たり障り無くとも思ったが酔っ払っていたのでそのまましゃべってしまった。

 「皆さんお疲れ様でした。私、ミラージュ乗って2年目、前回JAF戦で優勝したのが2000年なので3年ぶりの優勝で大変嬉しいです。本当は今年改造車にしようかと思っていたのですが、自分がやっていた頃のC3クラスは台数が少なくて、だからオマエはJAFカップ行けたんだ、なんて言われるのが悔しくて頑張ってきた甲斐がありました。そんな私の長い話をこれからもよろしくお願いします。」
こんな感じだったと思います(核爆)。ちょっとブーイングでしたね〜。

■帰途。
 事情通コバキン氏に教えてもらった裏道で渋滞を回避しつつ沼津インターから東名で一宮へ向かう。今日はダートラ仲間越野君の結婚披露宴及びその2次会、3次会が行われるのだ。何とか3次会に間に合うべく眠い中がんばって走った。

 何とか3次会には間に合い、何故か主役がまだ居なかったのでそのまま私の祝勝会もどきに!吟醸の日本酒、何杯もおいしくいただき楽しく酔えました。何とも気分よく一日を終えることができたのでした。その後、当然酔っ払いの私は家までは助手席でしたよ。念のため。

Special Thanks to Sankichi.

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