§プロローグ
それはまたもや一本の電話から始まった。
「なぞ、今度のC地区戦、信州に来いよ。」
そう、魔王様こと「わだよういち」からの電話であった。当日にこっちの地元のイベントがないのを見越しての電話に違いないと思った。しかし、全日本サービスと自分のイベントで10連ちゃんの予定だった自分はちょっと迷った・・・。C地区戦に遠征すると11連ちゃんになってしまうのだ。しかし、相手が相手だけに断ることはできなかった。それに、全日本ドラとお手合わせできるまたとないチャンスと考え、エントリーすることにしたのだった。
§出発
いつもなら一人で行くところだが、今回は仲間の越野君と一緒に行くことにした。A4クラスでランサーエボ5に乗る彼の走りは一言で言えば超アグレッシブ。言葉を変えれば猿走り(笑)。信州みたいなコースなら結構いいとこ行くんでは?という思いと、たまには地元から出て腕試しをするのも面白いよ!ってことで誘ったのだ。
土曜日の夕方。みんなの全日本プロジェクトのために購入した3台積み積車を大急ぎで車検を通して間に合わせた。自分のC3ランサーと越野君のA4ランサーを積み込む。「なんか、全日本行くみたいでカッコイイネー。」呑気なものである。
§久しぶりの信州
中央道、長野道をずんずん走る。時間的には門前よりも近い。他地区なのに・・・現地に近づくにつれ雨がパラついてきた。長野に着いた頃にはすっかり雨模様。憂鬱である。デビュー2戦目で神奈川県戦の信州に遠征に来た時も雨だった。その時と同じ主催者だ。それとも、雨オトコとはもしや・・・
とりあえず、峠道を上がり地蔵峠前の駐車スペースで仮眠を取ることにした。今年は全日本の信州にもサービスでも来てないので、ホントに久々である。隣には全日本にも出ている秋間忠之のクルマ。「かかってきなさい」と密かに思ってみる。
数時間後、あまり寝た気はしないが回りが動き出したので目覚める。雨が止む様子はない。SL信州のゲートをくぐる。パドックでクルマを下ろしてから上に停めてというオフィシャルの指示に従い、中段のパドックを目指した。途中、おおきなギャップが見えたので、十分減速して通過したつもりが、思った以上に大きなギャップで不安定なぼくらの2台積みはあわや転倒するか!と思うぐらい揺れたのだった。あぁ、マジで恐かった。
§1トライ目
相変わらず雨はしとしと降り続いている。受付をして準備をしてから越野君と慣熟歩行へ向かった。コースレイアウトは良くあるパターン(だと思う・・・)。路面は泥が乗ってはいるが下は硬い感触であった。ギャラリーコーナーは相変わらず歩くと急である。果たして壁に張りつかずに済むのだろうか・・・
雨の為、予定されていた慣熟走行はなくなり、1トライ目が開始された。・・・のはいいのだが、霧が出てくるとすぐに中断してしまう。池の平や門前だったら走ってるぞ・・・と思うような霧ででもだ。逆にこういう悪条件なら混戦になって、うまくいけば上位に絡めるだろう・・・なんて甘い考えも持っていたのだ。
§2トライ目
1トライ目終了後、本部前に全員集合させられた。何をするのかと思えば、2トライ目やるかどうかみんなの意見を聞きたいと言う。こんなことしてるくらいなら慣熟行かせろ・・・いや、それも止めてもう走ろうぜ!って感じだった。
とりあえず歩いてから、あれやこれやと原因を考えてエンジン不調を対策する。が、治ったかどうかは負荷をかけて走ってみないと解らない。2トライ目もなかなかの進行の遅さだ。越野君なんかエアコンかけて寝てるぐらいだし・・・いいなぁエアコン付きのA車は・・・
§こんなこともあるよね
ってな感じで、中部から2クラスに遠征して、2クラス最下位制覇という輝かしい成績を残してしまったのでした。カッコワリ〜。そりゃもう帰りはヤケ酒モードです。ビール飲みまくって寝てしまいました。越野君、ごめ〜ん(^^)。帰りはほとんど全部運転してもらっちゃいました。
エンジン不調の原因は丸二日原因究明にかかりました。外付けで付けた燃料ポンプと燃料タンクの間のホースが亀裂が入っていて、そこからエアを吸っていたというのが原因でした。とりあえずエンジン壊れなくてよかった・・・(悪影響はあるだろうけど・・・)