青春18きっぷの旅2010 前編

 以前から青春18きっぷを使って飯田線全線乗車をしたいとは思っていたが、なかなか実行できずにいた。
今年の冬休みは有給休暇消化の都合もあり結構長いので、このチャンスを逃す手はない!とばかりに旅を実行することにした。

 まずは旅程を考えねばならない。
 条件は青春18きっぷ1枚で夫婦で移動することのみ。青春18きっぷは5人日ぶんの乗車券のため、この条件で旅程は一泊二日と規定される。
 旅程については、小松を起点として富山~直江津~長野回り、富山~糸魚川~塩尻回り、及びこれらの逆回りのルートを各種検討したが、乗り継ぎの都合や宿泊等々を検討した結果、小松~金沢~富山~直江津~長野~岡谷(宿泊)~[飯田線]~豊橋~名古屋~米原~小松、というルートに決定した。本当はどうせならローカル線三昧で大糸線入れたかったが日程的に苦しく断念。高山線というのも考えたが同じく断念した。
 決行日は宿泊等が多少でも空いていることを期待して日月または月火を考えていたが、土曜の夜に雪山へ行くために明けて月曜日からの旅とした。

■12月27日(月) 一日目
 朝6時40分起床(いつもの平日と同じ)。
 シャワー浴びてから出発準備。最寄のバス停からバスにて小松駅まで移動。このバスがすでに数分遅れてやってきた。が、小松駅ではそれなりに余裕があるため問題はなし。
 小松駅についてから、青春18きっぷを購入後、パン屋さんにて朝食。予定より1本早い電車にて金沢へ移動することとした。
 これがまた、北陸本線、雪の影響か6分ほど送れている。1本早くして正解だったか。元々の予定では金沢駅3分乗り換えだったので、間に合わなかったことになる。乗った電車はステンレスボディの新しいタイプの車両で転換クロスシートであったが、通勤・通学客で結構混んでいたため、立っての移動。
 金沢駅で富山行きの普通列車に乗り換え。ここからは古い寝台車両を改造したタイプの車両でクロスシート(いわゆるボックスシート)。そんなに混んではなく難なく1ボックス占拠に成功。旅のお供にビール・お茶・あんころ餅を購入。
 電車が発車して富山との県境に至ると雪国景色。元々が家から出た時点から雪国景色だったが、その雪深さが際立ってきた。富山に入り流石に雪が深い。
 富山駅にて2度目の乗り換え。こんどは直江津行き。

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 富山を出てしばらく魚津の辺りとかは晴れ間も出ていた。魚津で車両点検のためしばらく停止しますとのアナウンス。係員が長い棒で屋根の上のものを叩いて?いる。パンタグラフとかについた雪を取っているのだろうか?
 その後のアナウンスによれば、この列車自体が遅れていて、糸魚川で本来接続するはずの特急に接続が間に合わないため、特急に乗り換える人は黒部駅で乗り換えろとか言っている。そうこうしているうちに、黒部駅で特急と待ち合わせ。この頃にはまた雪が降ってきた。黒部駅を出た時点で25分遅れとのこと。しかし心配は要らない。乗り換え時間はたっぷりあるのだ。
 雪は黒部駅を出てすぐにやんでしまった。親不知に近づくと海が見えてきた。てっきり荒れ狂う日本海を想像していたが、波も低く至って平穏な海であった。そうこうしているうちに糸魚川に到着した。糸魚川で39分待ちの予定が電車が遅れた影響で15分程度の待ち時間となった。
 糸魚川を出てしばらくすると、トンネル内で停車した。トンネル駅?のようだ。

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 こんな駅はタモリ倶楽部か何かで何度か紹介されたのを見たことがあるが、上越本線じゃなかったっけ?と思いながら、トンネルを抜けてからGoogleで検索してみた。検索の結果、「筒石駅」この駅がまさにテレビで見た駅であった。その先、海も見えるが先ほどまでの穏やかな海ではなく、若干荒れ模様。これぞ日本海。
 直江津に到着し、駅弁を購入。「鱈めし」「鮭めし」2種を半分ずつ二人で食べる作戦。プラス、エチゴビールを購入。

■鱈めし

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■鮭めし

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■エチゴビール

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 直江津からは越後6号。特急型車両だけど普通運行。これがまた走るのもゆっくりだ。普通なので近所のジーサン、バーサンも普通に乗ってくる。

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 出発してから駅弁を食べる。ビール美味し。駅弁も美味し。
 二本木なる駅で、通り過ぎてからバックを始めた。行き過ぎたか?と思っていたらそうではないらしい。頼みの綱のGoogle経由Wikipediaによれば、スイッチバック駅だそうな。
 風景は当たり前だが雪国風景である。妙高高原近くになるとスキー場も見える。スキー行きたいねぇ。
 長野駅も近くなってくると、街中に積もった雪の風景がだんだん少なくなってきた。長野駅ではほぼ雪はなし。
長野駅からは快速みすず号で岡谷へ向かう。

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 松本へ至るのに山越えするのだが、ここにもスイッチバックの駅があった。姥捨駅だ。近くで話をしている地元のオバチャンが「スイッチバックだよ」とかって話しているのが聞こえた。
 隣のボックスシートに一人で座っていた若い(大学生ぐらい?)女性がいたのだが、そこに一人おばあちゃん、また一人おじいちゃん、と増えていき、全く他人同士の3人であったが、その女性にいろいろ話しかけていた。特におじいちゃんが世話焼きふうで、立ってる男子高校生にまで「空いてる席に座ったほうがいい」と話しかけていた。いかにもローカル線な風景であったが、あまりに世話をやきたがるので、女性はほんのちょっとだけ困った風であった。
 そうこうしているうちに松本が近くなってきた。これまで何度も国道からこちら側(線路側)を見たことがあったが、こちらからいつも通る国道を見るのは初めてである。視点が違うだけなので全く初めてというわけではないのだが、何か新鮮な感じで併走する国道を眺めていた。
 松本、塩尻でそれなりの乗降ののち、本日の目的地、岡谷駅に到着。見上げるとこれまたいつも通っている岡谷ジャンクションが見える。こんな場所なんだね、と思いながら駅前のホテルにチェックインした。
 時刻は17時半ぐらい。すでに周囲は暗い。とりあえず今晩のごはんを何にしようかと協議。岡谷はうなぎの町らしい。一方、馬肉もいいらしい。駅には「岡谷のうなぎ」ののぼりがいっぱい出ていたし、とりあえず最寄のうなぎ屋を目指してホテルを出た。が、あまりの寒さに最寄のお店に変更。お肉屋さんが併設しているめし屋さん。
 店に入ってみると既に常連客75%、出張客とみられる客25%で占拠されていた。全員が酔っ払いの中、角の2人用?のテーブルを空けてくれた。
 まずは、馬刺しと馬もつ、馬刺し定食(さんきちぶん)を頼んでみた。あと熱燗。
 馬刺し。やわらかい!馬肉ってもうちょっと噛み応えある肉だと思ってたけど、こんな柔らかいの!?
 馬もつ。初めて食べてみたけど、柔らか~うまい。
 両方とも熱燗いただきながら速攻食べてしまいたい欲求を抑えながら、味わいながら食べる。
 締めを何にしようかなぁ~と悩んだが、馬かつ定食を頼んでみた。
 本当は馬かつだけで良かったのだが、なぜか定食しかなかったので。とはいいながら、頼んだら馬かつ単品でやってくれただろうなぁ。
 出てきた馬かつ。肉は結構黒い。硬い感じを連想するが、これがまた結構柔らかい。こりゃ美味いわ。2本目の熱燗を飲みながら、無事完食。
 てところへ、このお店の猫ちゃんが帰ってきた。かわいらしい狸顔のやつ。常連の美容師と思われる兄ちゃんが、この猫ちゃんが拾われてきたときの写真を見せてくれた。今よりもっと狸なちび猫だった・・・カワイイ。猫も部屋へ帰っていったので、我々も店を後にした。

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